Cato構築してみたよ④(移行設計編)

こんにちは、事業開発部の山田です。

 

10月に入り、朝晩だけは少しだけ風が心地よくなってきました。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

私が秋を感じる瞬間、マクドナルドの月見バーガーが店頭に並び始めるのを見ると、「秋だなぁ~」と感じます。

 

 

美味しそうに月見バーガーをほおばる児童たちを見ていると心が癒されます。本当は自分も月見バーガーを腹いっぱい食べてみたいのですが、ジューシーなお肉と卵焼きがお腹のぶよぶよお肉に変わることを知っているので、ただただ幸せそうな児童たちを眺めています。

 

 

さて、前回はお客様の環境にCatoを導入した際に行った、「基本設計」についての重要なポイントを振り返ってきました。

基本設計が無事終わると、移行プロジェクトの山場である、「移行設計」が控えています。

 

4回目の連載である今回は「移行設計」についての振り返りをご紹介していきたいと思います。

 

移行設計の期間

 

要件定義、基本設計と同様、移行設計の期間も1ヵ月としてWBSを引いております。

これはどの規模お客様にも共通で、拠点数、ユーザー数に限らず、要件定義・基本設計・移行設計の3セット=3ヵ月で実施しています。

基本的には工期を超える事はなく、「やり直しじゃ~」とお客様がへそを曲げなければ、現状余裕を持って納品する事が出来ております。

へそを曲げられたことはありません。例えばのお話です....

 

 

移行設計書の中で重要なポイントは下記の点かと思います。

 

 

・役割分担・作業範囲について図を使って明示しておくこと

この部分を設計書に記載しない方は少ないとは思いますが、Catoの性質上、WANの部分に限定されることから、暗黙の了解として、「WAN」=作業業者、「LAN」=お客様、という前提があるかと思います。Cato Socketを中心とした拠点内の責任分界点を簡易構成図を使って明示すべきと感じました。パッチパネルやケーブル、回線終端装置など、どの部分を請け負うのか、お客様に委ねるのか、は誰が見ても一目瞭然になるように記載しておくと細かいトラブルが防げるかと思います。

 

・移行ステップの概要(順番)

Catoクライアントの導入とデフォルトルートの切替をどのタイミングに持ってくるのか、特にデフォルトルートについては最初、最後で移行の流れや周辺機器の作業の手間が変わってきますので、見極めが必要と思います。最初にデフォルトの移行を持ってきてしまうと上手く行かなかった際の影響が全社に及ぶため、拠点移行の目途がある程度付いたタイミングで実施するのが良いと感じています。

 

・各ステップ毎の設定変更機器の図示

設計書の書き方(作法)により、記載される方と別の手法で表現される方が分かれると思いますが、拠点、モバイルクライアント、デフォルトルート移行などの各移行ステップで、どの機器を設定変更する必要があるのか?をステップ毎に構成図中に図示する事でお客様へのレビュー時にすんなりとご理解頂く事が出来るかと思います。

文字で表現する事も出来たのですが、今一つ分かり難い事もあり、一手間ではありますが毎回図の中に表現するようにしています。

 

・通信フロー

移行前、移行後は当然なのですが、移行途中に経路が複雑になる場合があり、これも毎回設計書には記載するようにしています。

ネットワークの移行設計であれば100%に近い割合で皆さん記載されることと思いますが、Catoも同様でした。Catoもそういう意味ではWANルータの移行とほぼ同じと考えて頂いて良いかと思います。

 

・サマリールートの扱い

これは事前に必ず押さえておくべきポイントかと思います。

拠点移行の過渡期には、「既存拠点」と「移行済み拠点」が必ず出てきます。

1点切替でやる!という男気溢れるお客様以外は例外なく2つの拠点パターンが発生します。

王道としては、「既存拠点」は10.0.0.0/8等のサマリールートで表現し、「移行済み拠点」は10.1.1.0/24等の個別ルートで表現すれば、ルーティングの整合性は保たれますし、既存ネットワーク機器の設定変更も極小に出来るため、皆様こちらの策に行きつくかと思います。移行が進むにつれて個別ルートが増えていき、最終的にはサマリールートは不要になるという算段です。

ただし、Catoではこの手法が制約上使えない場合があります。

細かい設定についての記事ではない為、ここは割愛させて頂きますが、Catoの制約については事前に知っておかないと痛い目を見てしまうポイントが幾つかあります。

 

基本的にはWANの移行案件と捉えておいて問題の無い場面がほとんどですが、Catoならではの動き、制約等が所々に存在している為、若干注意が必要なポイントがあります。

 

「知りたいのはそこなんじゃ~」

 

怒っているお母さんのイラスト

 

という方は是非ご遠慮なくお問い合わせ頂ければと思います。

 

ではまたお会いしましょう!